酔っ払うと感情的になるのは男だって同じ
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<登場人物>
文(あや):
22歳、近所の喫茶店のパート。世話焼きだったり、旦那の愛に弱かったり。
疾風(はやて):
28歳、芸能人。奥さん一筋だったり、泣き上戸だったり、直球だったり。
※この物語は、即興小説で書いた「消したはずの期待」の後日談になります。
読んで無くてもたぶん大丈夫です、たぶん。
!━━━≡≡≡⊂´⌒⊃゜Д゜)⊃━━━ここから本編━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━!
文M「疾風と結婚してから早2年。
今じゃちょっと高いマンションで2人暮らし、私は主婦業に勤しんでる。
いくら疾風が芸能人とはいえ、金銭面の全てを甘えるのは気が引けたので、
近所の喫茶店で、夕方までウェイトレスをやってる。
夜に帰って来る疾風に、ちゃんと『おかえりなさい』って言いたいから、
遅くなったとしても、七時までには帰宅して、おかえりの準備をする。
ただ・・・・・今日はなんだか、大変そうです。」
[夜11時過ぎ。酔っ払った疾風が泣きながら帰って来る。]
疾風「あ〜や〜!!!(泣)」
文「っ!?おお、おかえり、疾風・・・」
疾風「うわああああああん!あやああああああ!!!(泣)」
文「わっ、ど、どうしたの疾風?なんで泣いてるの?」
疾風「えぐっ、ぐす・・・うぅ・・・・うわあああああああああああん!!!」
文M「あ、ダメだこりゃ。
帰ってきて早々、私に飛びついたかと思ったら、会話が成立しない状態とか。
こんな泣き上戸になっている疾風は見たことがない。
とはいえ、さすがに立ちっぱなしで大型犬に飛びつかれてるのと変わらないから、
半ば引きずるようにソファーに座らせた。」
疾風「あやぁ・・・っぐ、す・・・ひっく・・・」
文「よしよ〜し、大丈夫だから。何か嫌なことでもあったの?」
疾風「んん・・・ぅん・・・・・」
文「(小声)あったのね。」
疾風「ん〜・・・・・あぁやぁ・・・・・」
文「ほら、もう泣かないの。何があったの?」
疾風「ひぐ、っ、ぐす・・・うん・・・・・」
文M「疾風が落ち着くまで、ひたすら背中をさすってあげた。
当の本人は話す気があるようで、自分の涙を必死に治めようとしている。
泣いている状態じゃまともに喋れないってことだけはわかっているらしい。」
疾風「あのね・・・あのね・・・・・」
文「うん?」
疾風「きょ、う・・・飲み会でね・・・」
文「うん」
疾風「プロデューサー、とか、マネージャー、とか、スタッフも、いっぱい、いてぇ」
文「うん」
疾風「みんな、男ばっかで、お酒飲んでたら、なんか、ね?」
文「うん?」
疾風「・・・奥さんの悪口ばっかり言うぅぅぅぅ!!!(泣)」
文「・・・・・わぉ。」
文M「思いのほか予想外だった。
お酒の席、しかも男の人しかいないのであれば、そういう話も出てくるだろうけど。
それがまさか、疾風が今泣いている理由になったとは、私には予想外だった。
というか、普段は直球で愛をささやいてくる癖に、
時々謎の行動の理由が変化球なのはなぜ!?」
疾風「俺はぁ!文のことだぁい好きでぇ!
文以外の女の子、目に入らないもん・・・・・」
文M「酔っ払っていてもそういうことは直球で言えるのね。
イケメンめ、頭撫でてやるっ。」
疾風「スタッフにさ?まだ結婚してちょっとしか経ってない奴いてさ?
そいつも嫁さんの悪口言うんだよぉ!?」
文「あ〜、自慢じゃなくて悪口ばっかり言ってたの?」
疾風「そう!ちぃ〜っとも奥さんの良いところ言ってない!」
文「それは・・・・・大変だったね。」
疾風「しかもさ?お店出た後ぉ、みんなフーゾク行く〜って言うんだよ?
『疾風さんもどうですか〜?』って。」
文「早く帰ってきたってことは、行かなかったの?風俗」
疾風「行かないもん!」
文M「なんだこの大きい子供・・・もとい旦那。
しかし、最近忙しかったせいか、夜の営みもお預け状態だったから、
芸能人だし、そういうお店で性欲発散くらいしているのかと思ってたけど。」
疾風「俺ぇ〜、文じゃないとコーフンしないもん・・・タタないもん・・・・・」
文M「こらこらこらこら、それこそ直球で言わないで!焦るから!」
疾風「ん〜、あやぁ〜」
文「なぁに?」
疾風「文ぁ、俺の事、しゅき?」
文M「呂律回ってないぞ〜。可愛いとか思ったのは絶対内緒。」
疾風「しゅ〜き〜!?」
文「好きだよ、もちろん。」
疾風「愛してる?」
文「うん、愛してる。」
疾風「・・・・えへへ〜、文好き〜♪」
文M「あ、機嫌良くなった。
すっかり泣き止んじゃって、まったく。」
疾風「文、チューしよ?」
文「はいはい。・・・・んっ・・・・」
疾風「ん〜♪あ〜や〜、愛してる〜!」
文「クスッ、私も、愛してるよ。」
疾風「えへへ〜♪」
文「よし、疾風も泣き止んだことだし、今日は着替えておやすみなさいだよ?
疾風が帰って来るまでずっと待ってたから、私もう眠たいし」
疾風「ぅん。いっつも待ってて、くれて、ありぁとっ!」
文「どういたしまして。じゃ、お部屋行こう?」
疾風「うん〜」
間。
文M「翌朝、アルコールの作用もあってか、疾風はぐっすり眠っていた。
日頃の疲れもあるだろうと思い、あえて起こさないでおいた。
スケジュールを見ても、今日は私も疾風もお休みの日。
疾風が起きてくるまでに、朝食を作っておこう。」
[翌朝。疾風が寝室から出てくる。]
疾風「ふぁ〜〜〜〜・・・おはよう、文。」
文「おはよう。良く眠れた?」
疾風「うん・・・・・文ぁ」
文「わっ、な、なに?いきなり抱きついて」
疾風「文・・・愛してる。」
文M「あーもう、私がそういうストレートな愛の囁きに弱いって知ってるくせに。
顔が熱くなって、絶対赤くなってるじゃんか・・・・」
疾風「俺は文の事、ぜぇんぶ好きだよ。俺の事も全部わかってくれるから。」
文「・・・昨日あんなに酔っ払ってたのに、覚えてるの?」
疾風「えへへ、恥ずかしいけどね。いっぱい泣いちゃったし」
文「ふふっ、そうだね。」
疾風「うん。・・・あ〜や!お腹空いちゃった!朝ご飯食べよ!」
文「はいはい。今作ってるから、シャワーでも浴びてきたら?
昨日そのまま寝ちゃったし」
疾風「んっ、そうする〜!」
文M「お酒を飲むと喜怒哀楽が激しくなるのはよくあることだと思ったけど、
酔っ払うと涙腺が弱くなるのは、どうやら女性も男性も関係ないらしい。
普段は演技以外で泣くことのない、芸能人な私の旦那様も、
類を違(たが)わない泣き上戸を見せてくれましたが、
結婚当初から全く変わらず、嫁一筋の憎らしいイケメンでした。」
The End.
〜末永く爆発・・・もういいや。〜
どうも、犯人です。
思いついてタイピングを走らせたら思いのほかニヤニヤになって作者が自滅しました←
ほ、ほら、酔っ払って本音を吐露する可愛い旦那とか面白s(ry
結婚願望どころか恋愛願望すらない作者が書くとホントフリーダムになりますね、はい。
起承転結も序破急もさっぱどわがんねぇ状態ですが、よかったらどうぞ。
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