Arc Jihad(アークジハード) -黒き魔剣と魔なる聖剣-
・男女逆転は絶対にやめてください
・ネットブロードキャスト以外の利用はご一報ください
・少しでも疑問があれば利用規約を読んで、それでも分からないなら問い合わせください
<登場人物>
[ジェイク・アクランド]♂
表記:Jake Ackland
年齢:36
詳細:ミスティオン・アメリカ支部の構成員。本業は要人警護。
人をからかうのが大好きな、気さくでいいおじさん。
[ガラハッド]♂
表記:Galahad
年齢:26
詳細:『選定の剣』の担い手で、ジェイクの契約者。
円卓の騎士『ガラハッド』のパーソナリティをインストールされた男性。
真っすぐで疑うことをあまりしない性格。
[ゼラフィーネ・フォン・シュヴァイツァー(フィーネ)]♀
表記:Seraphine von Schweizer
年齢:19
詳細:騎士の家に生まれた才色兼備のお嬢様。
冷静かつ気丈で、あまり感情を表に出さない。
魔剣側の教団に所属しておらず、担い手を配下扱いにしている。
[シグルズ]♂
表記:Sigurd
年齢:(外見)20代半ば
詳細:魔剣『ダーインスレイヴ』の担い手で、フィーネの契約者。
狂信的なまでにフィーネを気に入っており、常に状況を楽しんでいる。
軽い表現をしても、どこか陶酔しているような、重みや含みのある言い方をする。
魔剣の能力:永遠に癒せない傷を与える(代償:剣が血を浴びるまで鞘に納まらない)
※鞘の能力=全ての聖剣・魔剣が持つ能力による事象を鎮静化・解除する
※この台本は、企画「Arc Jihad」のコラボ作品になります。
キャラブレ等の可能性はありますが、ご容赦ください。
!━━━≡≡≡⊂´⌒⊃゜Д゜)⊃━━━ここから本編━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━!
[ミスティオン・ドイツ支部付近東側。フィーネとシグルズが辺りを見回している。]
シグルズ「ん~、屋敷と支部がそれなりに離れているとはいえ、
ここまで様変わりしてくれちゃったら、ねぇ?」
フィーネ「人がいるようでいない。一般市民を下げたようね。」
シグルズ「どうする?直接支部に乗り込んじゃう?」
フィーネ「バカな冗談は控えなさい。担い手も契約者もいないなら、ここに用はない」
シグルズ「は~い。んじゃ、ちょっと迂回しよっか。」
間。
[ミスティオン・ドイツ支部西側。ジェイクとガラハッドが辺りを見回している。]
ジェイク「ん~、こっちの方には美人の女騎士はいないようだ、なぁ、ガラハッドよ。」
ガラハッド「主よ、美人であることは重要なのだろうか?」
ジェイク「敵だろうと味方だろうと、せっかくなら美人の方がいいに決まっているだろう!」
ガラハッド「なるほど、美しい対象を探すとなれば、それだけ兵の士気も上がる。
さらに淑女とあらば、美しさは重要な点と言えるか。」
ジェイク「いやぁしかし、シュヴァイツァーの名はこの国じゃ知られてるみてぇだし、
下手には動いてないのかねぇ?
支部近くの目撃情報は全くと言っていいほどなかったしなぁ。」
ガラハッド「ふむ。では、もう少し遠くへ・・・・・っ!?」
ジェイク「お?どうした、ガラハッド?」
ガラハッド「・・・魔剣の気配が、近づいております。」
ジェイク「ほ~。どうやら、向こうからおいでなさったらしいな。」
ガラハッド「『我が使命は王の勅命 我求むは至宝の杯 聖杯なり サーチレリクス』!」
ジェイク「見つかったか?」
ガラハッド「東の方に1つ。間違いない、魔剣だ。」
ジェイク「おぉ!それは当たりかもしれんぞ、ガラハッドよ!」
間。
[ミスティオン・ドイツ支部付近の広場。シグルズが異変に気付く。]
シグルズ「ん・・・フィーネ」
フィーネ「えぇ。この辺りは随分と人払いされているようね。」
シグルズ「そろそろなんか出てきてもおかしくないかな~」
フィーネ「・・・隠れていないで、出てきたらどう?教団の契約者」
ジェイク「おやおや、これは参った!まさか見つかっちまうとはなぁ!」
シグルズ「本当に教団の奴が隠れているとは・・・ね。」
ガラハッド「気配はできるだけ隠していたつもりだったのだがな」
フィーネ「シグルズが気配を察知できなかったあたり、隠密行動は慣れているようね」
ジェイク「ガラハッド、今担い手の名前がはっきり聞こえた。
彼女は間違いなくゼラフィーネ・フォン・シュヴァイツァーだ!」
ガラハッド「うむ、認識した」
フィーネ「・・・教団の人間ね。但し、出身は異国のようだけど。
私の名前を知っているということは、わざわざ探しに来たのかしら?」
ジェイク「さすがは名の知れた騎士のお嬢様だ。
まだ出会って数分も経ってねぇってのに、冷静に相手を見定めてらっしゃる。」
シグルズ「そう言うあんたらは、一体何者だ?
教団の人間ってことは聖剣のはず、なのに纏っている気配は魔剣。」
ガラハッド「すまない、それにはちゃんと理由があって・・・・・」
ジェイク「まぁ~あれだ、言葉で語るより剣を交えた方が早いだろう!なぁガラハッドよ!」
ガラハッド「主よ、似たような感覚を前にも感じた覚えがあるのだが」
ジェイク「それはデジャヴっていうんだぜ」
フィーネ「おふざけはそこまでにしてもらえるかしら?
話のできない人間の相手をするつもりはないの。」
ジェイク「おや、こいつは失敬。美しいお嬢さんを放置してしまうところだった」
フィーネ「・・・・・シグルズ。」
シグルズ「あいよ。『フロッティ』!」
ガラハッド「主!もしやこれは、また勘違いをされたのでは!?」
ジェイク「いや、違うな。」
フィーネ「私は話の出来る人間、特に、ミスティオンに所属する契約者を探しているの。
可能な限り面倒事は避けたいから、とっとと呼んできてもらえる?」
シグルズ「じゃねぇと、俺たちも本気でお相手しなくちゃいけなくなるからね。」
ジェイク「あっはっは!兵装で脅迫か!
だが、武器が召喚されたならば丁度いい。
手合せぐらいはしてもらおうか、なぁガラハッドよ?」
ガラハッド「ふむ、当初の目的の1つであることに違いはない、了解した。
『選びし者よ 我らに探し出す力を 選定の剣(つるぎ)』!
そして、兵装招来!我が楯、『ナイツオブホワイト』!」
ジェイク「ガラハッド、ゴゥ!」
ガラハッド「御意!」
フィーネ「シグルズ」
シグルズ「了解っと!」
ガラハッド「はあああああ!」
シグルズ「ほっ、はっ、よっと!そぉらっ!」
ガラハッド「ふっ!動きは軽いが、隙がない・・・!」
ジェイク「遊ばれるなよ~ガラハッド。相手を本気にさせねぇとな。」
ガラハッド「な!?ほ、本気ではないのか!?」
ジェイク「北欧神話の英雄さんは、殆ど遊びみてぇだ。あっははは!」
シグルズ「ケッ、英雄だなんて、所詮は神話の話だっつーの。」
ガラハッド「英雄でありながら、戦いでふざけるなど・・・・・!」
フィーネ「ふざけているなら、主(あるじ)である私がとっくに止めてる。
真っ向から戦う気がないだけよ。」
ガラハッド「英雄よ!ふざけるのも、大概に、しろぉ!」
シグルズ「おおっと!さっきまでふざけてたのは、どっちだ、っての!」
ガラハッド「うおおおおおお!」
シグルズ「だぁもう!めんどくせぇ!『グラム』!」
ガラハッド「大剣!?だが、魔剣ではない・・・・」
ジェイク「参ったなぁ。実力の欠片も見られないじゃねぇの」
フィーネ「その気にさせてみたら?あれが煽られるかはわからないけれど」
ジェイク「ふむ、んじゃそうさせてもらおうか。」
ガラハッド「くっ・・・英雄、なぜ魔剣を出さない?」
シグルズ「英雄英雄ってうるせぇんだよ、ムカつくなぁ。
使う気がねぇから使わねぇ、そんだけだ。」
ジェイク「おーい英雄!」
シグルズ「言ってるそばから・・・・・揃いも揃って・・・・・!」
ジェイク「この決闘!こちらが勝ったら、このお姉ちゃんをセクハラし放題ってことで!」
シグルズ「はぁ!?」
フィーネ「・・・随分一方的ね。」
ジェイク「その気にさせてみろって言ったのはあんたの方だぜ?」
フィーネ「確かに。」
シグルズ「ハッ、んなもん、フィーネが承諾するはず・・・」
ジェイク「(食い気味に)悪いが、これは決定事項だ。
お前さんが本気出さないってんなら、大人しくやられてもらうぜ!」
ガラハッド「決闘の相手は私だ、英雄!」
シグルズ「のわっ!?テメェら・・・さっきからふざけてたり英雄呼ばわりしたり・・・
しまいにゃフィーネにセクハラだぁ!?」
ジェイク「お、ノってきたんじゃねぇか?」
シグルズ「せいぜい後悔しろよ・・・?
『揮(ふる)えよ その身で刻みし鮮血を喰らえ ダーインスレイヴ』!」
ガラハッド「黒い刃・・・魔剣『ダーインスレイヴ』・・・!」
ジェイク「ラグナロクが訪れるまで続けられたという、永遠の戦いに用いられた剣か。
ガラハッド、絶対に切られるなよ!?
切られたら痛いじゃ済まねぇことになるぞ!」
ガラハッド「了解した、主よ!」
シグルズ「徹底的に甚振ってやんよ!
『放たれるは闇 その身を蝕む悠久の呪い シュヴァルツ・フルーフ』!」
ガラハッド「ふっ!楯を持つ者に、そのような斬撃・・・!」
シグルズ「終わりじゃねぇぞ?『シュヴァルツ・ヴルフ』!」
ガラハッド「ぐぅっ!?なんという斬撃の雨・・・ならば!」
シグルズ「おらおらおらぁ!とことん苦しめてやるよ!」
ジェイク「・・・・・おっほ~、あそこまで豹変するのなぁ、英雄くん」
フィーネ「あれが見たかったのではなくて?」
ジェイク「いやまぁ、実力がちょ~っと見れたらなぁとは思っていたがね」
フィーネ「そう。」
ジェイク「ところでお嬢さん?
あの二人が戦ってる間、おじさんの質問に答えてもらえるかな?」
フィーネ「くだらない質問ならお断りよ。」
ジェイク「なぁに、いろんな奴に聞いてることさ。
・・・この戦いの勝敗って、なんだと思う?」
フィーネ「戦い?」
ジェイク「二つの世界を巻き込んだこの戦争の勝敗条件だよ、何だと思う?
ちなみに、俺は結構な数の担い手に聞いたが、知ってる奴はいなかったぜ。」
フィーネ「それは・・・実に単純で、複雑な疑問ね。」
ジェイク「その様子だと、あんたは答えることぐらいならできそうだな」
フィーネ「私個人の考えで良ければ。
・・・戦争の勝敗なんて、いつだって同じ。
それぞれの持つ『世界』を、壊されるか否か。」
ジェイク「ほう?」
フィーネ「『世界』を壊すのが敵とは限らない。
時には自分で壊してしまうこともある。
聖剣も魔剣も関係ない、どちらにも勝敗は与えられない。
あくまで個々人の問題よ。」
ジェイク「あぁ、確かに、殺されりゃそいつにとっての戦争は仕舞いだ。
っと、言ってたらちょいと不安になってきたな。
おいガラハッド!生きてるかぁ!?」
ガラハッド「大丈夫だ主よ!未だ無傷だぞ!」
ジェイク「よし!流石だ!じゃあこれの倍くらいは持ちこたえてくれ!」
ガラハッド「了解した!」
シグルズ「呑気に契約者と駄弁ってんじゃねぇよ!ぅおるぁああああ!!!」
ガラハッド「ふっ、まだまだ防ぐ余裕があるという事だ!」
シグルズ「そんな余裕、いつまで続くだろうなぁ!?」
ジェイク「っと、待たせちまってすまねぇな。
そんでだ、この戦いは聖剣・魔剣がどちらかを全て滅ぼせば終わり、
なぁんて簡単なルールで行われてるとお思いかい?」
フィーネ「戦いたい異世界人が、戦うためにこちらにやってきて、戦いたいから戦ってる。
聖剣と魔剣の滅ぼし合いなんて、聖剣側が適合者へ説明する、
契約を求めるためのもっともな言い訳でしかない。
魔剣側にそんなルールを説明したところで、
契約に踏み切ろうと思う人間はそういないでしょうね。」
ジェイク「その通りだな。
聖剣側には、この世界の侵略を止めるって大義名分、統一意思がある。
だが、戦争の発端である魔剣には、侵略って大義名分はあれど、統一意思が無い。
じゃあ戦いの終結は、誰がどう告げる?
元より向こうの世界は枯渇している世界だ、『まだ終わってないんじゃね?』って
予測だけで兵士を送り込むのはナンセンスだと思わねぇか?」
フィーネ「そうね。だったら、兵士たちは逃げたのかしら?
自分たちの、終わりを目前にした世界から。
それでいて、こちらに来る都合のいい理由を用意した。
魔剣側には侵略、聖剣側には浄化という名の戦いを・・・」
ジェイク「お前さん、他の世界に逃げる技術があったら、
真っ先に逃げんのはお偉いさんだろうが。
それが最初なら、こんな大規模な戦いには発展しねぇよ。」
フィーネ「・・・あなたも随分暇な人間ね。それでいて他力本願。
数多の担い手やその契約者たちに同じ質問をして、
正確な回答を得られなかったことに不満を唱えて。
個人的に考えている人間に遭遇しても、決して納得しない。
答えが欲しいなら、あなたが彼らの世界に赴いたら?
もっとも、そんな手段があればの話だけれど。」
ジェイク「あっははは!バレたか!そうよ、暇人だからこの仕事やらされてるのさ。
んで、俺が欲しいのは答えじゃねぇよ。
別に回答に不満があるわけでもねぇ、むしろあんたの考えには好感持ってるぜ?
大分遠回りさせてもらったが、あんただったらストレートに聞いても良さそうだな。
まぁぶっちゃけると、あんた、この戦いの果てでどうありたい?」
フィーネ「戦いの果て、ね・・・・・魔剣を握った宿命か、
永遠に戦う気でいたから、願った終わりも忘れかけていたわ。
月並みでバカバカしいでしょうけれど・・・『平和でありたい』。
自分をとりまく世界が平和であればいい。
それ以上もそれ以下もない、むしろ、それだけ。」
ジェイク「なるほどな。んじゃわかりきった事聞くが、
自分からケンカ吹っかける事はもちろんねぇな?」
フィーネ「面倒事は嫌いだもの、『私』にその気はない。
但し・・・・・許せない相手は、1人だけいるけれど。
奴を除いては、出来る限りケンカなんてものは避けたいものね。」
ジェイク「分かった、やっぱあんたいい女だわ。
ならば俺たちミスティオン・セレス派・・・あぁいや、
聖剣派って言わなきゃ伝わらねぇな、それとも教団聖剣派の方が分かりやすいか?
まぁ言い方はどうでもいいな。
俺たちの仲間には、無駄な手出ししないように触れ回っておこう。
もしあんたが必要だと言うなら、許せない奴とやらの捜索にも手を貸そう。」
フィーネ「思いのほか話の通じる相手で何より。
教団・・・いえ、ミスティオンの聖剣派への伝達は、あなたにお願いするわ。
情報が必要であれば提供もする。
それと・・・・・奴の捜索に協力してくれるのはありがたいけれど、
危険すぎる相手への過度な干渉は推奨しない。
依頼することがあれば、戦闘は避けてもらう。」
ジェイク「おぉ任せとけ、戻ったらすぐ手回しする。
にしても、推奨しない、ね・・・それに関しては安心してくれ。
元より探索以上の干渉はするつもりねぇよ。
あんたが許せねぇっていうくらいだ、個人的な事情だろう?
それに水を差すほど無粋なマネはしねぇよ」
フィーネ「そう。・・・だったら、あれも止めてくれるかしら?原因はあなたでしょう?」
ジェイク「お~そうだった。そしたら、あんたのパートナーはあんたが止めてくれねぇか?
ウチのは合図一つで止まるが、その瞬間にグサー!は勘弁だからなぁ」
フィーネ「ふっ、それぐらいは、主人である以上責任を持つわ。」
ジェイク「ありがてぇ」
シグルズ「そらそらどしたぁ!動きが鈍ってんじゃねぇか!?」
ガラハッド「なんのこれしき!貴殿こそ、先ほどまでのおふざけが消えたな、英雄!」
シグルズ「ただのお遊びで終わらせてたまるか!
フィーネの身体をあんなおっさんにまさぐられるわけにはいかねぇんだよ!」
ガラハッド「こちらとて、常勝以外に選択肢は、ないっ!」
シグルズ「常勝ってのは、余裕を削がれたら、終わり、だろうが!」
ガラハッド「ふんっ!余裕など、すぐに取り戻す!せいっ!」
シグルズ「はっ!そぉらもらったぁ!『シュヴァルツ・ヴルフ』!」
ガラハッド「っ、はぁああああああああ!」
フィーネ「シグルズ」
ジェイク「ガラハッド、ウェイト!」
ガラハッド「イエスマイマスター」
シグルズ「フィーネ!?なんで止めた!?」
フィーネ「話はついた。これ以上戦う必要もないでしょう?」
シグルズ「けど!」
フィーネ「落ち着きなさい。向こうの煽りを素直に受け取り過ぎよ。」
シグルズ「!・・・チッ、ずっとおふざけだったわけか。」
フィーネ「話だけは一応真面目だったわ。その分疲れたもの。」
ジェイク「ガラハッド、生きてるか?」
ガラハッド「見ての通り、無傷だ」
ジェイク「OK、ならば良し。」
ガラハッド「しかし主よ、シグルズ殿は・・・・」
フィーネ「あなたを殺せるだけ本気は出していなかったけれど、
簡単にケガをするほど間抜けではないはずよ。」
シグルズ「そういうこと。防具なんざ無くたって、防いだり避けたりできんだよ。」
ガラハッド「そうか。それは安心した。」
シグルズ「(小声)本当なら腕一本ぐらいもぎ取ってやりたかったがな・・・・」
ガラハッド「ん?」
フィーネ「シグルズ、みっともない発言は控えなさい」
シグルズ「は~い・・・・・ケッ」
ジェイク「やれやれ、そっちの担い手にはがっつり嫌われちったみてぇだな」
シグルズ「好むことのできる要素は塵一つねぇよ」
ジェイク「あっははは!契約者とは理解し合えたんだがなぁ!」
フィーネ「さて、ミスティオンの人間に私の意思を伝えられたことだし、
そのうち日本にある屋敷へ移動するわ。」
ジェイク「ほう?そりゃまたどうして?」
フィーネ「お祖父様が活動していたエリアだから、知人が多いの。
挨拶回りと遺品の整理、残っているのは日本だけだから。
屋敷の状態は悪くないようだし、しばらくは向こうにいるつもり。」
ジェイク「なるほどな。わかった、日本の支部にも・・・」
フィーネ「それには及ばないわ。
すでにノエル・シルヴェールを向かわせて、二人の契約者と接触している。
説得要員は確保したから、念を押す必要はない。」
ジェイク「日本にもゼラフィーネ・フォン・シュヴァイツァーの名が通ってるのか!
まぁ、こんな美人の女騎士ときたら、さぞ有名だろう!なぁガラハッドよ!」
ガラハッド「主よ、ゼラフィーネ殿を知っているのは、私たちが調べたからで・・・」
ジェイク「(さえぎるように)有名人と知り合いになれるとは幸運だなぁ!」
フィーネ「・・・名前、長いから、フィーネで結構よ。」
ジェイク「ふむ、わかった。そういえば、こちらの自己紹介がまだだったな。
俺はジェイク、ジェイク・アクランドだ。
こっちは担い手のガラハッド。」
フィーネ「ガラハッド・・・円卓の騎士の一人ね。覚えておくわ。」
ジェイク「ん!それじゃ、俺たちは支部に戻るぞー」
ガラハッド「イエス、マイマスター」
ジェイク「また会おうフィーネ!支部に来てもらえれば紅茶くらい出そう!ウィルが!」
シグルズ「てめぇみてぇなセクハラオヤジ、二度と顔も見たくねぇよ!」
ジェイク「あっはっは!じゃあなぁ~!」
ガラハッド「主よ、そっちは支部とは逆方向だ!」
ジェイク「おおっと、そうだったそうだった~あっはははは!」
シグルズ「・・・なんなんだアイツら・・・・・」
フィーネ「真面目にふざけた連中、といったところでしょうね。」
シグルズ「次に会ったら切り刻んでやる・・・・」
フィーネ「二度と顔も見たくないんじゃなくて?」
シグルズ「フィーネを穢しかねない奴は徹底的に痛めつけねぇと」
フィーネ「クスッ、そう。」
シグルズ「フィーネ?今、笑って・・・?」
フィーネ「長居は無用よ。屋敷に戻って、シルヴェールの方へ連絡を」
シグルズ「あ、あぁ。わかった。」
フィーネM「ジェイク・アクランド、ミスティオンに所属する、聖剣の契約者。
話し相手にしては面倒な相手だったけれど、
戦いの果てを考える暇人だったとはね。
・・・私の戦いの果ては、決して近くはない。」
To be continued.
執筆:ほにゃら隊長
編集:ほにゃら隊長、冬木 零
こちらの台本は、コンピレーション企画「
Arc Jihad(アークジハード)」にて書かせて頂いたものです。
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