今日は8月1日


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<登場人物>
九条(くじょう):
   作家。書くジャンルはいろいろ。身長と趣向が子供っぽい。
   映画やゲーム等のシナリオライターとしても活動している。
嶋(しま):
   九条の世話係その1。執事をしていた先でクビになった後、九条に仕える。
   敬語口調安定。ネタなのかマジなのかわからないノリ方をする。
村野(むらの):
   九条の世話係その2。唯一の常識人。就職氷河期にぶち当たった一応フリーター。
   九条や嶋に振り回されながらも、給料の良さと仕事内容の楽さから逃げられない。





!━━━≡≡≡⊂´⌒⊃゜Д゜)⊃━━━ここから本編━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━!



[本棚だらけの部屋の一番奥の方。デスクトップPCと睨めっこ状態の九条。]

九条「ぬぅ〜ん・・・・」

村野「どうしたんだ、九条さん?」

九条「情報収集中だ。気になるネタがあったから、適切な解釈ができるようにだな・・・」

村野「あー・・・まぁた九条さんの悪い癖が・・・・・」

嶋「今は情報収集の段階なんですね。」

村野「こうなると、俺たちが何言っても殆ど耳に入らねぇし、反応もなくなるし」

嶋「まぁ、仕事をされている分、村野さんのお給金も入りますし、いいのでは?」

村野「・・・まるで給料目当てに働いているのが俺だけ、みたいな言い方だなぁ?」

嶋「クスッ、私はお給金よりも、仕事重視ですので。」

村野「へいへい。っつっても、嶋さんは元執事だろ?なのにこんな雑用ばっか・・・」

嶋「雑用でも、主(あるじ)がいることに変わりはありません。それに、仕事が尽きませんし」

村野「あ、あははは・・・
   こんだけ巨大な本棚に囲まれてりゃあ、そのうち司書とかなれそうッスね」

嶋「そうですね。」

九条「嶋ぁ〜」

嶋「はい、只今」

村野「お、情報収集終わったのかな?」

九条「甘いものが食べたいぞ。ケーキ屋におつかい頼む」

嶋「かしこまりました。ケーキの種類は・・・・」

九条「苺のショートケーキ、チョコレートケーキ、
   ホワイトモンブラン、チーズケーキ、苺のタルト、シュークリーム4つ」

村野「多っ!九条さん、それ1人で食べるつもりですか!?」

九条「悪いか?」

村野「いや、悪いとは言いませんけど・・・・・」

嶋「女性の方は、甘いものを好む傾向にあります。たくさん食べたいというのも・・・」

村野「だからって、食い過ぎはいかんでしょ」

九条「ほい、諭吉」

嶋「お預かりします。」

村野「聞いちゃいねぇ(怒)」

九条「私が頼んだものと、嶋の好きなもん買っていいぞ。」

嶋「はい、ありがとうございます。では、行って参ります。」

九条「いてらし〜」

村野「おー、気を付けてな〜」



間。



九条「むむ〜ん・・・・」

村野「九条さん、まだ情報収集してんのか。
   本棚の整理、一応一段落したんだけど・・・」

九条「なるほどぉ。」

村野「ん?九条さん、情報収集終わったんですか?」

九条「もう解釈段階だ。いろいろとわかったぞ」

村野「おぉ〜。で、それって、もしや次回作のネタになったり?」

九条「うむ。なかなか面白いぞ」

村野「その表情・・・・相当いいネタを仕入れたみたいですね!」

九条「うぬ。・・・どうやら、今日は『やおいの日』らしいのだ。」

村野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」

九条「だから、今日は『やおいの日』らs」

村野「いやいやいやいやいや!
   2回も言わなくていいです、ちゃんと聞こえてますから!」

九条「疑問符で返されたから、てっきり聞こえなかったのかと思ったぞ」

村野「あのぉ・・・『やおいの日』って、どういうことですか?そんな日ありませんよ」

九条「何を言うか。今日は8月1日、8・0・1、『やおい』と当て読みできるだろう」

村野「それなら、0・8・1で『おっぱい』の方が・・・・・」

九条「馬鹿者。世間では男よりも女受けするネタの方がいいのだ」

村野「えー・・・」

九条「そもそも村野、『やおい』の意味を知っているか?」

村野「ええっと・・・主に、ホモォなアレ、ですよね?」

九条「そうだな。『やおい』とは、男性の同性愛を題材にした漫画や小説などの俗称であり、
   当初は直接的な性描写のみによって構成される作品が多かったらしい。
   ストーリーに必要な構成要素である
   『ヤマ』『オチ』『意味』の3つが無いという意味で、
   それぞれ頭文字をとられ、『やおい』と表現されるようになったのだ。
   近年では『Boy’s Love』すなわち、一般的にはBLと呼ばれている。」

村野「そ、そうですね・・・・・・・
   それで、九条さんはどうして『やおいの日』なんてネタを使おうと?」

九条「ちょうど、ネタを回収できるような気がしたからな」

村野「え?」

嶋「ただいま戻りました。」

村野「あ、嶋さん」

九条「嶋おかえり〜。ケーキ!ケーキ!」

嶋「クスッ、今、お皿とフォークを用意しますので、しばしお待ちを。」

九条「わ〜い♪」

村野「九条さん、ホント子供ですね(笑)」

九条「若いと言え。」

村野「いや、でも実際未成年に間違われることも多々あるでs」

九条「(ゆっくり、無駄にハッキリと)減給」

村野「それだけはやめてぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!!(泣)」



間。



[九条は苺のショートケーキ、嶋と村のはシュークリームを食べている]

九条「うまうま♪うまうま♪」

村野「普段は殆ど表情を変えない九条さんが、
   甘い物食べてる時だけ、この輝きよう・・・」

嶋「可愛らしいじゃないですか。」

村野「まぁ可愛いけど・・・・・・どうせならもったいぶらずに、
   いつも見せてくれりゃいいのにな〜って思ってみたり」

嶋「でしたら、頼まれてはいかがです?」

村野「無理でしょ、常識的に考えて」

九条「あ、嶋しま」

嶋「はい、なんでしょうか?」

九条「今日は『やおいの日』だそうだ」

嶋「『やおいの日』・・・ですか。」

村野「九条さん、嶋さんも困ってまs」

嶋「確かに、8月1日ですから、数字を抜粋して当て読みすれば、『やおい』になりますね」

村野「冷静過ぎてビビったぁ!
   嶋さん、普通は『なんですかそれ?』って言うところ!!!」

九条「世の女たちの中でも『腐女子』と呼ばれる者たちは、
   この『やおい』というネタに食いつきがいいらしい」

嶋「なるほど。では、今度の作品は、『やおい』のネタを取り入れたものを?」

九条「うぬ。」

村野「あれ〜おかしいな〜・・・すっげぇスムーズに会話が進んでる〜・・・・・」

嶋「ですが、最近では『やおい』とは言いませんし、ストーリーの構成要素は必要です。
   ヤマもオチも意味も、欠けさせてしまうのは得策とは言えないと思いますが・・・」

九条「ふむ・・・では、『BL』というジャンルならばいいのか?」

嶋「そうですね。できるだけ近いジャンルで作られる方がよろしいかと。」

九条「わかった。では、ネタ作りの協力を頼むぞ!」

嶋「御意。」

村野「ん?なんだなんだ・・・って嶋さん!?」

嶋「はい、なんでしょう?」

村野「アンタ・・・・・・何着々と脱ぎ始めてるんですか!?」

嶋「何って、九条さんのネタ作りというものに協力を・・・」

村野「えぇ!?ま、まさか、BLネタの!?」

嶋「そうですよ?ちなみに、村野さんも脱いだ方が・・・・」

村野「ちょっと待て!いやむしろ全力で待って!なんで俺まで!?」

嶋「雇用されているのは私だけではありませんから。
   それにBLはBoy’s Love、同性愛も異性愛も、相手が必要です。」

村野「だからって・・・・・俺をネタにしようなんて・・・・九条さ〜ん?」

九条「やれ。」

村野「マジで!?」

九条「マジだ。」

村野「本気と書いて!?」

九条「マジと読む。」

嶋「ほら、時間の無駄になってしまいますから、早く準備してください」

村野「嶋さん、なんでBLネタを作るっていうのに、無駄に手際がいいんですか?」

嶋「村野さんこそ、なぜそこまで渋るんです?」

村野「普通渋りますよ!一般男子ならば!男同士の恋愛ネタとか嫌です!!!」

嶋「村野さん・・・・・わかってませんね。」

村野「え?」

嶋「(大きく息を吸って)今や時の人と言われるほどの有名作家のもとで働くということは、
  その方(かた)に誠意を以てお仕えし、その方が作家としての活動をしやすい環境を作り、
  有事の際には身を尽くして作品のネタになることも厭(いと)わない。
  それぐらいのこと、お給金を頂いている村野さんならば、わかっていただけるかと。」

村野「(小声)仕事一筋の人を敵に回すんじゃなかった!(泣)」

嶋「ということで、お覚悟を」

村野「えっ、ちょ、ちょちょまっ、な、なんで俺の服脱がそうとして!?」

九条「村野、お前はBL的立ち位置で言うところの『受け』だ」

嶋「リードする方が攻め、リードされる方が受け、ですよ。」

村野「なぁあああああああああああああ!?!?!?!?」

九条「ちなみに、男女で言うと、受けの方が女役ということになる」

嶋「九条さん、どのような構成をお考えで?」

九条「そうだなぁ・・・普段の村野と嶋で考えるのが楽しいと思うのだ」

嶋「では、私個人の脚色を加えてもよろしいですか?」

九条「構わん、やれ」

村野「何その無駄にいい連携プレー!?俺ノンケです!根っからのノンケdふごぉっ!?」

嶋「クスッ、抵抗はよくありませんねぇ。申し上げたはずですよ?『お覚悟を』と」

村野「うー!?」

九条「性的描写はある方がいいと思う。あ、暴れるならネクタイで縛っとけ」

嶋「はい、九条さん。」

九条「愛撫の描写はまぁ、漫画で描くとかなりカットされてしまうが・・・
   文章で書くからな、ガッツリ全力でやれ。
   もし必要な道具があるなら買ってくるぞ。
   ・・・ビデオ設置してから」

嶋「いえ、買ってくるまでもないですよ。
   幸いゴムは持っています。
   そうですねぇ・・・・キッチンから、
   オリーブオイルを持ってきていただけますか?」

九条「構わんが、何に使うのだ?」

嶋「潤滑剤です。村野さんは初めてでしょうから、なるべく痛くないようにと」

九条「おっけ〜、とってくるぁ〜」

村野「っぷは!!!アンタら!どんだけ鬼畜なんだよ!?」

嶋「大人しくしていてください、村野さん。」

村野「していられるかっ!俺の貞操がかかってるっつーのに!ネクタイ解いてください!」

嶋「村野さんが暴れるから縛っているんです。
   大人しくしていれば、解いてあげますよ」

村野「大人しくなんぞしてたら大切な何かを失うから断固拒否する!!!」

九条「お〜い嶋ぁ〜、これでいいか〜?」

嶋「はい、ありがとうございます、九条さん。」

九条「うぬ。では早速・・・・・カメラ回してま〜す」

村野「カメラ!?なんでカメラ!?ちょっ、とま・・・っ・・・ぅあ!?」

嶋「身を任せてくだされば、気持ち良くして差し上げます。」

村野「な、にを・・・っ!?や、やめ・・・・」

嶋「それとも・・・痛いのがお好みですか?」

村野「んな、もん・・・好きな、わけがっ・・・な・・・あっ・・・!?」

嶋「クスッ・・・・・たっぷり、可愛がって差し上げますから、ね。」

村野「いや・・・だ・・・・・誰か、たすけ・・・て・・・・っぅ!」



間。



九条「いや〜、面白いぐらいに筆が進むぞ」

嶋「お力になれたのならば、幸いです。」

九条「私が書く物には、性的描写を取り入れた作品が少ないからな。」

嶋「九条さんのファンの方も、きっと驚かれるでしょうね。ましてはBLですし」

九条「万が一微妙な空気が流れても、ネタ作品としてはちょうどいい」

嶋「そのネタ作品と称している作品が、いくつも評価されているのもまた事実ですが(笑)」

九条「コメディー書いてるからな。その点ではウケがいいのだろう、たぶん」

嶋「いえ、九条さんの作品だから、ですよ。」

九条「ほむぅ・・・・あ、ケーキなくなった(泣)・・・ホワイトモンブラン〜」

嶋「クスッ、只今お持ちします。」

村野「はは・・・ははは・・・・・・(泣)」

九条「お〜い村野〜、いつまで部屋の隅っこでウジウジしているつもりだ〜?」

村野「なんかもう、そっとしといてください(泣)」

九条「やれやれ。お前、いい仕事したんだぞ?おかげで筆が止まらんわ」

村野「あーよかったですねぇ!!!俺の貞操と引き換えに・・・引き換えにっ!!!(泣)」

九条「なぜ泣いているのだ?」

村野「うあああああああああああ!!!!!(泣)」

嶋「ホワイトモンブランをお持ちしました、九条さん。」

九条「わ〜い♪」

嶋「進捗状況はいかがですか?」

九条「6割弱ってところだな。」

嶋「では、明日にでも担当の方をお呼びできそうですね。」

九条「うぬ!やったるぞぉ〜!」

村野「・・・こんな就職氷河期でなけりゃ、
   ケツ掘られる前に辞職できたのに・・・・・
   ケツ掘られても辞められないとか、
   大切な純潔を失っても辞められないとか・・・!(泣)」

九条「ぬ・・・・?」

嶋「おや、いかがなされましたか?」

九条「これは・・・・・」

嶋「?・・・こ、これは!」

九条「おい村野!大変だ!」

村野「へ?なんか、あったんですか?」

九条「明日は8月2日だ!」

村野「それが、何か?」

九条「世間一般では、『パンツの日』というらしい!」

村野「・・・まさか・・・・・」

嶋「しかも、先ほど九条さんがご覧になられた画像が・・・女装している男性の・・・」

九条「村野!お前メイド服着ろ!あと女性物の下g」

村野「もういやだああああああああああああああああああああああああ!!!!!(泣)」



ちゃんちゃん。





〜暑いですね。〜
どうも、犯人です。
夏の暑さにやられたんだよ、うん。
これぞ「やおい」ってなってたらいいね、本義的な意味で←
うん、なんというか、反省はしてる!だが後悔はしてn(ry
全力でふざけ過ぎた単発物ですが、よかったらどうぞ。
		






   
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