Sham Garden 拾の庭『迫りくる怨恨』


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<登場人物>
封夜(ふうや):
 18歳。幼少期に両親を失い、妹とキルと3人で生きてきた。
 日々精進を心掛けており、自分の弱さを素直に認められる。
 勉強は苦手だが、戦闘中は頭が冴える。
 
 能力:召喚系『剣を生成する』、属性系『風を発生させて操る』

萌花(ほのか):
 15歳。封夜の妹で、神子守様。
 しっかり者だが、年相応の弱さを持ち、年上の人に頼らずにはいられない。
 夢見子様を信仰し、いつか「ありがとう」と伝えられることを切に願っている。

 能力:特殊系『結界を生成し展開する』、鍵持ち

キルシュ(キル):
 34歳。封夜と萌花の現保護者。
 面倒見がよく、封夜の戦闘スキルを磨いた師でもある。
 冷静さと穏和さを兼ね備え、有事の際には自ら先頭に赴く。

 能力:属性系『炎を発生させて操る』、鍵持ち

浮嵐(ふらん)♀:
 20歳。幼少期、神子守様だった母親を殺した父親に復讐を誓っている。
 褐色の肌と銀髪を持ち、力仕事が得意で大食。
 快活な性格だが、人を叱ることのできる強さもある。

 能力:事象系『物理的な力の収束・分散の調整』、特殊系『触れた物への属性付加』

弄嵐(ろうらん)♂:
 46歳。浮嵐の実父であり、10年前に妻を殺している。
 浮嵐と同じ褐色の肌と銀髪を持つ、ラボラトリーの幹部的存在の1人。
 普段は冷静沈着だが、興味を抱いた存在を研究するまで追い求める執着心を持つ。

能力:召喚系『植物を召喚し操作する』

S.2(ソード・ツー):
 ラボラトリーの強化実験の成功体で、ピュロボルスと呼ばれる改造人間。
 被験体No.102(ワンオーツー)。
 態度は大きいが、弄嵐の命令には従う。

 能力:属性系『手足から電撃を発生させる』、召喚系『鎖を生成する』

C.4(カップ・フォー):
 ラボラトリーの強化実験の成功体で、ピュロボルスと呼ばれる改造人間。
 被験体No.304(スリーオーフォー)。
 物事を好き嫌いで判断し、常にS.2と共に行動する。

 能力:属性系『器から水を発生させる』『水を集める』





※特殊な読み方をする用語があります。必ず読み方ページを参照ください。

!━━━≡≡≡⊂´⌒⊃゜Д゜)⊃━━━ここから本編━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━!



浮嵐「奴との再会が、こんなに早いとは思ってなかった。」

キル「負けるわけにはいかない。萌花のためにも、夢見子様のためにも・・・!」


封夜「Sham Garden 拾の庭『迫りくる怨恨』」


萌花「ん・・・ぅ・・・あれ、馬車、動いてる・・・?」

封夜「おはよ、萌花。」

萌花「お兄ちゃん・・・まだ外、暗いよ?」

封夜「キルが早めに出るって行って、動かしたんだよ。
   ほら、朝ご飯のサンドイッチ。」

萌花「あ、うん、ありがと。」

浮嵐「やっほ!よく眠れた、萌花?」

萌花「浮嵐さん、おはようございます。ゴメンなさい、私だけ・・・・」

キル「気にするな。大抵遠出するのは俺や封夜だったし、
   浮嵐は旅という感覚に慣れている。
   いざって時にお前だけでも逃げられるよう、体調は万全にしておけ。」

萌花「!・・・・はい。」

封夜「・・・万が一、だろ。萌花が一人で逃げるなんて」

キル「まぁ、そうなるな。けど、萌花がダウンしていたら、封夜のサポートも・・・」

封夜「ちょっと待った!俺一人じゃ役不足みたいじゃねその言い方!?」

浮嵐「封夜って一人で突っ走るタイプ?」

キル「いや、庭での戦いに慣れていないだけだ。
   それと、相手を必要以上に傷つけなければならない戦い方も、コイツは知らない。」

萌花「必要以上にって・・・・」

浮嵐「時には相手をぶっ倒す!って気持ちを持たなきゃいけないってことだよ、萌花。」

萌花「それだけ、危ない戦いが、これから・・・・・」

キル「できるだけ回避はする。そのために俺が・・・ぅぁっ!?」

浮嵐「わわわわわ!?」

萌花M「突然、馬車が大きく揺れて、馬車を引いていた馬が悲鳴を上げた。
   馬車の中から外を見ると、馬には植物の蔓が絡みついていた。」

キル「この能力・・・・まさか・・・・!?」

封夜「なんだよ、この蔓!このっ・・・!」

キル「やめておけ封夜。下手に千切ると、自分に絡みつくぞ」

封夜「え・・・」

弄嵐「私の能力の情報を知っている者がいるとは。
   ロータフォルタナエも侮れないといったところか。」

浮嵐「!!!」

萌花「だ・・・だれ・・・?」

キル「ラボラトリーの幹部で、強化実験や人体改造、
   人工生命体の生成の指揮を執る人物・・・通称『博士』。」

萌花「博士?」

浮嵐「こ・・・・ンの・・・・・クソ親父ィィィィイイイイイイイイイ!!!!!」

キル「バカッ、止まれ浮嵐!!!」

浮嵐「Limiter. Liberty. Level.1アンロック!『パワーナックル』!!!」

弄嵐「フンッ、『パリエース』」

浮嵐「っ、まだ、だぁ!『ブレイブナックル!』」

弄嵐「力押しなど、植物のしなやかさに勝るわけがない。『フラーグルム』!」

浮嵐「しまっ、きゃああああああああああああああああ!!!」

萌花「浮嵐さん!!!」

封夜「おいおい、マジかよ・・・蔓で作った壁で、浮嵐の拳が・・・・」

キル「堅いだけが防御じゃない。堅ければ堅いほどもろく、衝撃に弱い。
   あの蔓は、浮嵐のパワーを殺すように柔らかい壁を作っているんだ。」

封夜「そんな・・・・」

萌花「浮嵐さん、浮嵐さん!!!」

浮嵐「っ、つー・・・・くっそ・・・・・!」

キル「一人で突っ走るな。たとえ相手が仇だろうと、優先順位ってのがある。」

浮嵐「わかってる・・・・でも・・・・!」

弄嵐「貴様の怒りはその程度か。くだらんな」

キル「それが自分の娘に向けて言う言葉か、弄嵐!」

封夜「弄嵐・・・?じゃあ、アイツが、浮嵐の・・・・」

浮嵐「そうさ。母を殺し、私を捨てた・・・私の親父・・・!」

萌花「浮嵐さんの、お父さん・・・・!?」

封夜M「突然現れた敵勢力・・・ラボラトリーの幹部、弄嵐。
   その後ろには、若い男と萌花と変わらないくらいの少女が控えている。」

キル「いいのか?わざわざ上の人間が出向いて。」

弄嵐「待つのはもう飽きたのだよ。さぁ、神子守を渡すがいい。」

封夜「渡せって言われて、誰が渡すかよ!」

弄嵐「ほう・・・予定外戦力というのは貴様か。
   面白い、データを取らせてもらおう。ソード・ツー、カップフォー」

S.2「やっと出番ですか〜博士。結構待ちくたびれましたよ、おかげさまで!」

C.4「待つの嫌い。でも、博士の命令だから、我慢してた。」

キル「アイツらには感情がある・・・ってことは、カダーウェルではないか。」

浮嵐「使い捨てじゃない分、教育はされてるよ。気を付けて!」

封夜「おう!」

弄嵐「ソード・ツー。後ろに控える女共は生かしておけ。他は好きにしろ」

S.2「お、マジで!?殺(や)りたい放題なんてひっさびさじゃん!やりぃ☆」

弄嵐「カップ・フォー。ソード・ツーの援護に回れ。隙あらば、女共を捕獲しろ」

C.4「うん、やる。」

封夜「萌花!結界張って下がってろ!浮嵐も前に出るなよ!?」

浮嵐「ちょ、なんで私まで・・・!?」

キル「お前はさっきぶっ飛ばされただろ。少し休んでおけ」

浮嵐「私は戦える!それに、あんたら二人だけじゃ戦力が・・・・・」

キル「弄嵐は手を出さない。・・・神子守様よりも、データが欲しいみたいだからな。」

萌花「データ・・・?」

封夜「そういうこと!隠し玉は隠してなんぼってことだ!」

弄嵐「やれ、ピュロボルス。働きによっては、褒美を与える。」

C.4「ご褒美、好き。」

S.2「だったら頑張らねぇとな、カップ・フォー?」

C.4「うん。アイツら、ぶちのめす。」

キル「来るぞ、封夜!」

封夜「おう!『シュヴェールト・アイン』!」

萌花M「お兄ちゃんの手に、剣が召喚された。
   二人が稽古をしているのを見たことはあるけど、
   二人で戦っているのは、初めて見る。」

浮嵐「アイツら・・・ピュロボルスって、言ってた?」

萌花「え?あ、えっと、博士が、あの人たちの事を、そう呼んでましたけど・・・」

浮嵐「マズイ。下手に攻撃しすぎると、こっちが痛手を負う・・・っ!」

萌花「浮嵐さん!」

浮嵐「ははっ、大丈夫だよ。軽く戦うくらいならできる。
   親父の首を取るのは、ちょっとムズイかもだけど」

萌花「今は安静にしていてください。」

浮嵐「ごめんね、萌花。本当なら、私が守る側のはずなのに」

萌花「気にしないでください。私なんて・・・戦えませんから!」



S.2「そらそら行くぜぇ!『飛電』!」

キル「フッ、直線的な攻撃なら、視認してからでも!」

C.4「水よ、集(つど)いて道を成せ!」

封夜「なんだ、水が・・・一直線に集まって・・・・!」

キル「封夜、避けろ!」

S.2「遅いっての!『電走』!」

封夜「チィッ!うぉらぁ!!!」

S.2「な!?剣を投げて・・・!」

萌花M「敵からお兄ちゃんに向けて一直線に集められた水の道に、電流が走った。
   お兄ちゃんは回避するよりも、剣を水の道に投げつけて、電流をせき止めた。」

封夜「あっぶねぇなぁあの電気・・・・もう少しでビリビリするとこだった・・・・」

キル「遊んでる暇はねぇぞ、封夜。ほら、さっさと剣を再生成しろ。」

封夜「わぁってるっつーの!ったく。『シュヴェールト』!」

浮嵐M「封夜が手放した剣は砕け散り、また新たな剣が封夜の手に握られた。」

S.2「アイツ、剣を生成できるらしいな。
   しかも一本だけじゃないとか、めんどくせぇ・・・」

C.4「あの剣嫌い。私の水の道、壊した。」

S.2「そうだな。・・・カップ・フォー、杯(さかずき)を出せ。
   こっからは俺らのフィールドだ。」

C.4「うん、わかった。ソード・ツーは好きだから、言う事聞いてあげる」

S.2「へへっ、サンキュ!」

キル「気を付けろ封夜。何か来るぞ」

封夜「言われずとも、わかってる!」

弄嵐N「すると、カップ・フォーが金属の杯を取り出した。
   杯が地面に置かれた瞬間、杯から水がみるみる内に溢れてくる。」

封夜「水・・・あの杯、水を生成するのか・・・!?」

キル「さっきは空気中の水を集めた。ってことは、これは別の能力・・・・・」

S.2「そぉら!お前らには感電してもらうぜ!『電地電走』!」

キル「っ、封夜!風だ!」

封夜「わかってる!『絶風』!」

C.4「風・・・嫌い。水を阻むの、嫌い。」

S.2「自分たちの目の前で水を遮断して・・・くそっ!」

キル「俺の戦闘経験からすると、アイツら、戦闘慣れしてねぇな。」

封夜「連携は取れてる気がしないでもないけど、片方は攻撃力ねぇし、
   もう片方は相方がいないと、能力を完全に生かし切れない。」

キル「お、だいぶ見る目がよくなったな、封夜」

封夜「伊達にキルに鍛えられてねぇよ!」

キル「そりゃそうだ!」

S.2「舐めやがって・・・・アイツらぁ・・・・・!」

C.4「もっと、水を・・・」

キル「水が溢れ出てくるスピードは遅い。封夜、剣一本よこせ!」

封夜「え、何すr」

キル「いいからもう一本作れ。そっからは感覚でなんとかしろ」

封夜「お、おう。『シュヴェールト・ヴェルメ』!」

S.2「もう一本!?同時に複数を維持できるタイプか・・・!」

キル「そろそろ俺も参戦してやろう。・・・覚悟しろ。」

弄嵐N「キルが、封夜から受け取った剣を地面に突き立てる。
   カップ・フォーが溢れ出させた水がその刃に触れたその時、一瞬で水が蒸発した。」

C.4「え・・・水、消えた?どうして?」

キル「消えてはいないさ。ただ、こうしただけだ・・・『ブレネン・エルデ』!」

C.4「っ!?あつ、い・・・!?」

S.2「下がれカップ・フォー!アイツ、地面を焼いてる!!!」

C.4「水が・・・私の、水・・・・」

弄嵐N「地面に広がっていた水は全て蒸発した。
   そして、水に代わって灼熱の炎が、地面を覆い尽くした。」

萌花「キルおじさんの炎・・・結界を張ってても、熱が伝わってくる・・・・」

浮嵐「お兄さん、どこにあんな力隠してたのさ・・・・こっわ・・・」

S.2「ケッ、足場を奪ったからってなんだよ?動けないのはそっちも同じ!」

キル「行動にはちゃんと意味を持たせないとな。封夜!」

封夜「ちゃんとわかってるって!『風刃・一閃』!」

S.2「ぐあっ!?」

C.4「ソード・ツー!?」

S.2「ぐっ・・・つー。痛ぇなこの野郎!」

C.4「炎で視界が遮られて、カマイタチが見えない・・・・」

S.2「それどころか、剣の太刀筋も見えねぇ。これじゃ、予測ができない。」

封夜「攻撃してこねぇってことは、お前の能力は限定条件があるってことだな」

S.2「!?」

萌花「限定条件?」

浮嵐「たぶんだけど、向こうの男の方、手と足からしか雷を発生させられない。
   空気中の水分を媒介にして相手まで電気を届かせることはできるだろうけど、
   今は地面から炎が上がってるから、殆ど干からびてる。
   だから、男の方が攻撃を仕掛けたいなら、封夜たちに近づかないといけない。」

弄嵐「さすが我が娘と言ったところか。愚かでも多少は経験を積んだか。」

浮嵐「っ・・・・!」

萌花「でも、お兄ちゃんのカマイタチだけじゃ・・・・」

封夜「戦ってるのは俺だけじゃねぇぞ〜?」

萌花「え?」

キル「そういうこと。さぁ、お遊びはここまでだ。『ブラウ・フランメ』!」

浮嵐M「地面を覆っていた炎の一部が浮かび上がって、やがて赤から青へと変色する。
   それはまるで人魂のようで、青い炎は敵へ飛んでいく。」

弄嵐「・・・ここまでか。」

C.4「っ、ダメ、ソード・ツー!」

S.2「バカっ、前に出るな!」

C.4「きゃあああああああああああああああ!!!!!」

S.2「カップ・フォー!!!」

萌花M「青い炎は、敵の女の子を包み、燃え上がった。
   燃える少女へ、敵の男の人は必死に叫んでいる。」

S.2「カップ・フォー!カップ・フォー!ダメだ、逝くな!カップ・フォー!」

C.4「あ・・・あぁ・・・・ソード、ツー・・・・」

S.2「ずっと、ずっと一緒に、いるって・・・約束・・・・!」

C.4「ごめん、なさ、い・・・わたし・・・・もう・・・・・」

S.2「カップ・フォー・・・・・シホ・・・・・!」

C.4「・・・ゴメン・・・・・ケ、ンジ・・・・」

浮嵐「っ、その子から離れて!爆発するわ!!!」

S.2「!?」

キル「ピュロボルス・・・!そういうことか・・・封夜!女の方を風で押さえ込め!」

封夜「え、ちょ、い、いきなり言われt」

キル「早くしろ!急げ!」

封夜「だあああああもうわかったよ!『絶風逆鱗』!!!」

S.2「ぐっ、し、シホ!シホおおおおおおお!!!」

萌花M「お兄ちゃんが竜巻で女の子を覆ったのと、
   信じられない出来事が目の前で起きたのは、殆ど同時だった。
   女の子の身体が・・・・爆発した。
   お兄ちゃんの竜巻のおかげで私たちに被害はなかったけれど、
   ショックは大きかった。」

S.2「え・・・・なんで・・・・シホ・・・・・?」

封夜「人間が、爆発・・・!?」

キル「どこまで・・・どこまでテメェは、人を愚弄する気だ!?」

弄嵐「愚弄?違うな。絶対の忠誠の証を植え付けたまで。」

浮嵐「ピュロボルス・・・・・強化実験の成功体である人間を改造し、
   生命レベルの急低下を引き金に爆発させる、絶対服従の証・・・・」

S.2「そんな・・・じゃあ、じゃあシホは?シホは・・・なぁ博士!!!」

弄嵐「貴様はもう用済みだ、ソード・ツー。
   洗脳の解けた被験体に再教育をしている暇はないのだよ。」

萌花「ぁ!逃げて!!!」

S.2「シホ・・・・シホ・・・・」

弄嵐「廃棄決定。『レデムプティオ』」

C.4N「弄嵐が生成した蔓が鋭い槍となり、地面からソード・ツーの心臓を貫いた。
   ソード・ツーは、呻き声1つ漏らすことなく、ただ息絶え、爆発した。」

萌花「そんな・・・こんなの・・・・・!」

封夜「絶対にゆるさねぇ・・・人間はお前のおもちゃじゃねぇんだ!!!」

弄嵐「おもちゃ?そんな幼稚なものでない事くらい理解している。
   彼らは所詮実験材料、さらなる高みへ至るための礎に過ぎない。
   全ては、新たな夢見子様をより完璧なものにするために。」

キル「あぁ、そうだったな。お前らには、俺らの概念が通じない。なら・・・・」

浮嵐「全力で、ぶちのめすっしょ!!!」

封夜「浮嵐、身体大丈夫なのか?」

浮嵐「足手まといにはならないよ。少しぐらいなら、ね。」

弄嵐「大人しく神子守を渡せばいいものを・・・・まぁいい。
   この程度の予定変更は想定内だ。
   貴様らなど、容易く捻りつぶせる・・・!」

キル「フッ、その言葉、ちゃんと覚えてろよ?」


萌花M「ピリピリとした空気が、未だに辺りを支配している。
   このまま戦えば、お兄ちゃんたちが大けがをしてしまうことぐらい、わかってた。
   でも、守られる側の私が、みんなに制止の声をかけられるわけなんてなくて。
   それでいて、街の方からやってくる来訪者の気配なんて、誰も気づいていなかった。」



S.2「次回予告」

封夜「相手がすっげぇ強いってことは大体察してた。
   正直、勝てるかどうかも微妙って感じで、剣を握る手が震えてた。」

浮嵐「それでもアイツを、お母さんを殺したアイツを、私は許せなかったから、
   重たい足を引きずって、アイツに向けて拳を翳した。」

C.4「次回、Sham Garden 拾壱の庭『賭爆師、現る』」

キル「おいおい、タイミング良すぎだろ・・・ジャンシー。」



To be continued.
		






   
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