今日は10月31日


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<登場人物>
九条(くじょう):
   作家。書くジャンルはいろいろ。身長と趣向が子供っぽい。
   映画やゲーム等のシナリオライターとしても活動している。

嶋(しま):
   九条の世話係その1。執事をしていた先でクビになった後、九条に仕える。
   敬語口調安定。ネタなのかマジなのかわからないノリ方をする。

村野(むらの):
   九条の世話係その2。唯一の常識人。就職氷河期にぶち当たった一応フリーター。
   九条や嶋に振り回されながらも、給料の良さと仕事内容の楽さから逃げられない。





!━━━≡≡≡⊂´⌒⊃゜Д゜)⊃━━━ここから本編━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━!



[本だらけの部屋の一番奥の方。デスクトップPCと睨めっこ状態の九条。]

九条「ぬぅ〜ん・・・」

嶋「九条さん、少々買い出しに行ってきますね」

九条「ほぇ?」

村野「何か足りない物でもありましたっけ?」

嶋「えぇ。今日はハロウィンですから、装飾用のカボチャを・・・」

九条「ガタッ!?」

村野「おぅわ!?どどど、どうしたんですか九条さん!」

九条「ハロウィンだぞ村野!」

村野「は?」

九条「覚悟しておけよ?」

村野「何が!?」

嶋「では、行ってまいります。」

九条「いてらし〜」

村野「はぁ・・・(小声)いきなり立ち上がったかと思えば、いきなりなんなんだ・・・・・」

九条「♪〜♪〜♪〜」



間。



[数十分後、嶋が買い物から帰ってくる。]

嶋「ただいま帰りました。」

九条「おかえり嶋ぁ〜。・・・むっ!?」

村野「おかえりなさい。ん?そっちの小さい箱は?」

嶋「装飾用のカボチャを頂いたお店でおまけしてくださったんです。
   パンプキンケーキだそうで」

九条「トリックオアトリート!」

嶋「クスッ、どうぞ、九条さん。」

九条「わ〜い♪」

村野「あ〜、そういえばそんな行事でしたね、ハロウィンって。
   数年ぶりに聞きましたよ、そのフレーズ」

九条「mgmg・・・んま〜♪」

村野「なるほど。お菓子が大量にもらえるもんだから、九条さんが反応したんですね。」

嶋「反応?」

村野「ほら、さっき嶋さんが出かける前に、ガタッ!て立ち上がったでしょう?
   九条さん、お菓子大好きですし、たぶんそれが目当てで・・・」

嶋「(さえぎるように笑顔で)それは無いと思いますが」

村野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

九条「嶋ぁ〜」

嶋「はい、なんでしょうか?」

九条「食べ終わったら書くぞ」

嶋「!ふふっ、了解しました。」

村野「ん?え、ちょ、何今のやり取り」

嶋「村野さんは、そうですね・・・買ってきたカボチャ、運んでもらえますか?」

村野「あ、はい、これを・・・・・お゛、重っ!ぐぎぎ・・・・・!」

九条「ギックリ腰にならん程度にな〜、村野。あとで耐えられなくなるぞ〜」

村野「なんのっ、こと、ですか!?ぜぇ、し、嶋さん!これ、どこに!?」

嶋「そちらにある台の上にお願いします」

村野「は、はいぃぃぃぃ!」



間。



九条「ほれ村野、これでカボチャを彫れ」

村野「え?あぁ、カボチャの顔ですか?」

九条「力仕事は任せた!嶋、目と口と描いてやって」

嶋「承知しました。」

村野「ハロウィンカボチャって確か、食べられないんですよね。
   なんか、もったいない感じが・・・」

嶋「今晩はカボチャの煮物を作る予定ですから、よかったら少しお持ち帰りしますか?」

村野「いいんですか!?頂きます!」

嶋「(小声)今のうちに使う予定を決めておかないと、後から送られてくるカボチャが全て、
   スイーツ用になってしまいますからね(笑)」

村野「(小声)九条さん、どんだけスイーツにして食べる気なんですか・・・」

嶋「しかし、カボチャもいろいろ使えますからね。
   煮物を始め、天ぷら、ケーキ、ポタージュ、昨年はグラタンも作りました。」

村野「へ〜、嶋さん詳しい〜」

九条「村野と違って家庭的だぞ、mgmg」

村野「えぇ、否定できない事実です(泣)」

嶋「っと。村野さん、カボチャの顔が描けたので、あとはお願いします」

村野「あ、はい。(彫り彫り)・・・にしてもこれ、ホント大きいな・・・・・」

九条「完成したら被っていいぞ☆」

村野「被りません☆」

九条「チッ」

村野「舌打ちされたぁ!?」

九条「嶋ぁ〜、明日はカボチャのタルトが食べたいぞ!」

嶋「かしこまりました。おやつ時に出せますよう、用意しておきます。」

村野「九条さん・・・ケーキ食べながら別のスイーツのリクエストって・・・・・」

九条「ケーキ食べながら同時進行でいろいろ考えてるからな!」

村野「具体的には?」

九条「食べ終わった後に書く予定のネタについて、頂いたカボチャの消化方法、
   編集との打ち合わせに来月にある授賞式と・・・」

村野「(さえぎるように)すいまっせーん!気軽に聞いちゃった俺が悪かったでーす!(泣)」

嶋「11月に入ると予定が重なって忙しくなりますから、
   こちらの仕事も少々大変になりますよ。」

九条「暇なんぞないからな。脳内は常に3つ以上の考え事を同時進行だ。」

嶋「お疲れ様です。」

村野「(小声)俺の雇い主って、見た目の幼女具合によらず超人だったぁ!!!」

九条「口動かすより手を動かせよ村野。私が食べ終わるまでに彫らんと、『減給』だぞ」

村野「ひぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいい!!!」



間。



九条「ん!ケーキごちそうさま!」

嶋「お粗末様でした。」

村野「カボチャ、彫り終わりましたよ。にしてもこれ、ホント被れそう・・・」

九条「ほう。よろしい!ならばネタ回収だ」

嶋「御意。」

村野「(小声)今日は何もフラグなんてなかった、だから今までのようには・・・・・」

嶋「村野さん」

村野「ふぁい!?」

嶋「・・・『trick or treat?』」

村野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んえ?」

九条「おい村野、どっちだ?」

村野「い、いや、あの、何がですか!?」

九条「トリックか、トリートか!?」

村野「なんでいきなり嶋さんからお菓子請求されにゃならんと!?」

九条「馬鹿者、ハロウィンといえば確かにトリックオアトリートだが、
   その合言葉は『お菓子くれなきゃイタズラするぞ』って意味だ。
   村野がお菓子を持っていないのであれば、イタズラされるのが相場。
   BL的にトリックオアトリートって言われれば、貞操的な意味でDead or Aliveだ」

村野「やっぱりそういう方向に持って行かれた!?
   てか、もう貞操なんて無いようなもんじゃないですか!(泣)」

九条「というわけで嶋、Go」

嶋「そうですね。村野さんはお菓子を持っていらっしゃらないようですし」

村野「ままままま待ってください嶋さん!」

嶋「イタズラに執行猶予なんてありませんよ?」

村野「九条さん!この展開っ、相変わらず理不尽すぎです!」

九条「戯けが、BL的によく考えてみろ。
   トリックはイタズラ、トリートがお菓子ならば、
   悪戯は性的なもの、お菓子は貴様自身ということになる。」

村野「どうしてそうなるんですかあああああああああ!?」

嶋「村野さんは『頂かれる』立ち位置にいらっしゃるわけですから、
   『頂く側』の私からすれば、美味しいお菓子と変わらない、ということですね。」

九条「さすが嶋、話が早い」

村野「だから言ってる意味がわかりませんってばぁ!!!」

九条「物わかりの悪い奴だなぁ。仕方ない、至極簡単に言ってやる。
   (一息吸って)お菓子が無いなら、お前自身をお菓子ということで差し出せ☆」

村野「それ、イコール強制ってやつですよね?」

九条「そうともいう」

嶋「では、拘束代わりに・・・・よっ」

村野「ぬわっ!?て、これ、さ、さっきのカボチャ!?」

嶋「村野さんが九条さんとお話しされている間に、底の部分を切り取っておきました」

村野「いやん、嶋さんってば仕事速い・・・じゃなくて!
   んのっ、カボチャ重っ、あんだけ中身削ったってのに・・・動けん・・・・ぅぁ!?」

嶋「クスッ、相変わらず敏感なんですね、村野さん。」

村野「や、やめっ・・・い、いじられたら、力、入らな・・・んんっ!」

嶋「余計な力は入れない方が、村野さんのお体のためだと思いますよ?」

村野「今、更、んな気遣い、し・・・んぁっ、や、め・・・っ!」

嶋「村野さん。今日はハロウィンですから、あなたというお菓子も頂きますし、
   せっかくですからイタズラもさせていただきますね。」

九条「さて、じっくりねっちょりできるように、私はご近所にカボチャ配って来るぞ」

嶋「いってらっしゃいませ。」

村野「ちょまっ、俺このまま!?」

嶋「村野さんは、主(あるじ)に仰せつかった通り、じっくりねっちょり・・・・・」

村野「全力で逃げrぃあっ!」

嶋「はいはい、相変わらず口数の減らない方ですね。
   今日でもう3回目なんですから、手間をかけさせないでください。」

村野「さっきから言ってることがマジでBL的雰囲気っ、つよ・・・いっ・・・っ!」

嶋「ふふっ、声、抑えなくていいんですよ?(耳元で)いっぱい、聞かせてくださいね。」

村野「ま、っぁ・・・や・・・・・ぁあ・・・・・んんっ!」



チーン。(村野の貞操的な意味で)



九条「帰ったぞ〜!」

嶋「おかえりなさいませ、九条さん。」

九条「嶋ぁ!カボチャあげたお礼にお菓子いっぱいもらった!」

嶋「クスッ、文字通り両手いっぱいですね。」

九条「嶋も食べていいぞ!あ、カメラカメラっと」

嶋「あぁ、カメラの場所が分からなくて録画停止ができなかったのですが・・・」

九条「構わん、こっそり設置&起動したからな。よ〜いしょっ!ん、村野はどこだ?」

嶋「例の如く入浴中です」

九条「そうか〜。ま、執筆してたら出て来るだろ」

嶋「ところで九条さん」

九条「ん?」

嶋「昨年の8月1日を皮切りに、日付指定のBLをよく書かれているようですが?」

九条「うぬ。ちまちまシリーズ化してるぞ」

嶋「おや」

九条「村野と嶋の絡みに、なかなかコアなファンがついてだな。
   イベントネタに弱い私でも、ちまちましたシリーズが出来て嬉しいぞ♪」

嶋「クスッ、そうだったんですね。」

村野「あぁ・・・だからネタ回収の後は、妙に羽振りがいいんですね・・・・・」

九条「お、上がったか村野。いい湯だったか〜?」

村野「えぇおかげさまで!代償は相変わらず大きすぎましたけどッ!!!(泣)」

九条「日頃の溜めすぎはよくないぞ〜?性欲とか」

村野「(小声)ストレスを溜めさせてくれてんのはどこのどちら様でしょうかねぇ(怒)」

嶋「まぁまぁ、お給金を頂いている身ですし、雇い主からの労わりと受け取るべきでは?」

九条「そうだぞ〜。嶋お手製のオカズだってもらえてるんだから、ありがたいと思え」

村野「(小声)就職氷河期でなけりゃこんなとこ・・・こんなとこ・・・・・!(泣)」

九条「そう言えば嶋、11月は何かイベント行事、無いのか?」

嶋「少々お待ちください。(スケジュール帳を確認)・・・11月22日はどうでしょう?」

九条「何の日だ?」

嶋「当て読みで、『いい夫婦の日』だそうです。その翌日は勤労感謝の日ですね。」

九条「ふむぅ。なんか微妙だなぁ。」

嶋「となると、11月のイベントネタは無いと思われます。」

九条「そうかぁ〜。まぁ仕方ない、来月いっぱいは我慢しよう。」

村野「っ、九条さん!」

九条「お?」

嶋「どうされましたか?村野さん」

村野「トリックオアトリート!」

九条「・・・・・・ほれ、好きなだけお菓子もってけ。」

村野「え?」

嶋「先ほど九条さんがご近所へカボチャを配った際、頂いたそうですよ。」

九条「たくさんあるぞ〜」

村野「な・・・な・・・・チクショー!!!(泣)」

嶋「イタズラでもしようとしたのでしょうか?」

九条「たぶん何らかの報復でもしようとしたのだろう。
   ま、お菓子をもらったばかりで幸いだった!」

嶋「クスッ、そうですね。」

村野「(小声)くそっ、クソッ・・・こうなったらもう、やけ食いしてやるぁ!!!」

九条「♪〜♪〜・・・・・・あ、村野それはっ」

村野「むぐ?」

嶋「チョコレート、ですね。」

村野「(飲み込む)なんか、高いチョコだったんですか?」

九条「いや、それはだな・・・」

嶋「特別なもの、だったとか?」

九条「・・・隣の区画に住んでる、アダルトグッズマニアの女性からもらったんだ。」

嶋「え」

九条「だから・・・・・・・・・・ほぼ間違いなく、媚薬入り。」

村野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぁっ!?」



終わるよ。





〜お菓子よこせ〜
どうも、犯人です。
ギリギリ間に合った!(うpが)
季節ものとかイベントネタって、ホント弱いんですよね〜( ´ω`)
短編とはいえ、いつでもタイムリーなものは書きづらいんです\(^o^)/
もはや日付ネタの定番組になっちゃってますが、よかったらどうぞ。
		






   
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